4チャンネル・テープレコーダーで、いろんな曲を作っていくとロックでは「ドラムが無い」ことが致命的になってきます。そんな中、BOSSから安価ながら自分で作ったリズムを演奏できる「ドクターリズム DR−55」という機器が発売されました。
作れるリズムは「1小節のみで6パターン」だけでしたが、それでも当時としては画期的だったので、即購入して録音に取りいれました。ロータリースイッチでリズムを切り替えて曲に取り込むのは大変でしたが、テンポの安定を含め録音のクオリティは大きく向上しました。その後は、ROLANDからより高音質なドラム音で、長いリズムパターンも作れる「TR−606」というマシンも発売されてのでこちらに切り替えることとなりました。
一方でテープレコーダーも家庭用の8チャンネルのものがフォステクスから発売され、それに切り替えることで多重録音設備は大きく整備されてきました。ただ、その一方で逆に制作ペースは落ち込みはじめました。子どもができて録音に割ける時間が少なくなってきたのです。

